これまでの歩み

今日の基礎有機化学討論会につながる系譜をたどると、1950年に開催された「有機化学反応機構討論会1950年第1回)、「ラジカルを用いる有機合成討論会」(1960年第1回)、「非ベンゼン系芳香族化学討論会1966年第1回)、「構造有機化学討論会1968年第1回)に到る。実に60年の歴史を持つ。我が国の有機化学の発展に果たしてきた役割はきわめて大きい。「基礎有機化学討論会」に到る道程は決して平坦ではなかったが、20059月に発足した「基礎有機化学連合討論会組織委員会」(2007年から「基礎有機化学討論会組織委員会」、以下組織委員会)のもとに、それまでの「基礎有機化学連合討論会」、「構造有機化学討論会」および「有機反応化学討論会」は統合され、「基礎有機化学討論会」として毎年開催されることとなった。2008年、大阪で、初めての「基礎有機化学討論会」[第19回基礎有機化学討論会(代表世話人福住俊一 大阪大学教授)]が開催され、2009年の桐生での討論会(代表世話人 西村淳 群馬大学教授)を経て、本年、2010年には名古屋で第21回討論会(代表世話人山口茂弘 名古屋大学教授)が開催される。組織委員会では当初より、学会化の方向を視野に入れていたが、平成213月末に開催された組織委員会の会合において、基礎有機化学討論会開催を主な事業の一つとする学会設立を目的として、学会化小委員会(以下小委員会)の設置が決定された。これを受けて、小委員会では、学会化に向けての議論を重ねた。小委員会は、吉良満夫 (東北大院理,委員長)、菅原正(東大院総合)、北川敏一 (三重大院工)、安倍学 (広島大院理)、および末延知義(阪大院工)の各委員から構成された小委員会の議論は主に電子メールを用いて行われたが、200912月には一部委員が福岡の九州物理有機化学国際会議KISPOCで集まり、議論する機会があった。また会議は福住俊一組織委員長との緊密な連絡のもとに進められ、小委員会から、組織委員会が学会化に向けて検討すべき問題点と提案が2010年2月27日に報告された。これを受けて、福住俊一組織委員長を筆頭とする学会化準備委員会が再編され、基礎有機化学会の設立を迎えた。
 
      2010年9月1日
      基礎有機化学討論会組織委員会・学会化小委員会・
      基礎有機化学会設立準備委員会
      吉良 満夫(東北大院理,小委員会委員長)
      福住 俊一(阪大院工,準備委員会委員長)
      菅原  正(東大院総合)
      北川 敏一(三重大院工)  
      安倍  学(広島大院理)
      末延 知義(阪大院工)
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